紫色の何か 〜something purple〜

日々の雑記およびそれまでに自分が思ったこと感じたことをつらつらと

CDアルバムを聴くということ

CDアルバムを聴くとき、自分はいつもランダム再生を使わずに順番に曲を聴くようにしている。

CDアルバムはその曲順も含めてアーティストの1つの作品だと思っているから、ランダムに再生することはその作品の世界観を滅茶苦茶にするように感じられてなんとなく敬遠している。

CDアルバムを聴くということは、ちょうど数時間で読める手頃なページ数の小説を読むことと似ている。小説もやはりランダムにページを捲って読んだりしないだろうから。

起承転結、コード進行でいうところのⅠ(トニック)→Ⅳ(サブドミナント)→Ⅴ(ドミナント)→Ⅰ(トニック)という進行と同様に、CDアルバムの曲順も概ねそのようになっていることが多い。まずアルバムの世界観への足掛けになるようなイントロダクションがまず一曲目に配置され<起>、その後は世界観を構成する核となる曲たちが並び(シングル曲やアルバムのリードトラックは大体この位置にくることが多い)、その世界観を受け入れて存分に享受しているところで<承>、アルバムの世界はそれを享受する者(すなわちリスナー)の期待を大きく裏切り<転>、飽くことのないように流れに起伏を作る。そして最後に世界観を包括的にまとめ上げるための結びの曲が配置されて<結>、アルバムは1つの作品として完結する。

CDアルバムを聴くということは、精神的な旅でもあるのかもしれない。