紫色の何か 〜something purple〜

日々の雑記およびそれまでに自分が思ったこと感じたことをつらつらと

【うろおぼえレビュー・No.0004】WORLDILLIA/ポルノグラフィティ

 

WORLDILLIA

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ポルノのアルバム4作目、これは高校時代を通しても特によく好き好んで聴きまくっていた。聴いていて飽きのこない構成になっていて、曲順をすでに把握しているのに「次は何がくるのかな?」と毎回ワクワクしながら聴いていた。

曲順も含めてアルバム作品のトータリティが確立されていて素晴らしい。

シングル曲「Mugen」「渦」ももちろん素晴らしい楽曲だが、何よりもこのアルバムでポルノの一番の名曲(…と自分が思っている)「カルマの坂」が収録されていることが一番の収穫ではないだろうか。

貧しい少年が美しい少女と出会い、そしてあるきっかけによって少年は残酷な決断を…というのが大方の歌詞の内容だったと思う。

物語が歌詞の中で綺麗に完結していて、わずか数分の楽曲ではあるが目を閉じながら聴くと(物語の舞台や時代が曖昧にもかかわらず)その情景を動きをもって思い描くことができる。

この曲を初めて聴いて、作詞家として、そしてストーリーテラーとしての新藤晴一の才能の奥深さを思い知った。

また、その後に続く初のインスト曲「didgedilli」も新鮮でかつ格好いい。

 

このアルバムを最後にベーシストのTamaが脱退、それ以降はポップ色の強い楽曲が多くなって自分の好みから外れるようになっていった。

ポルノの持ち味・強みは「ロックとポップのバランスの取り方の上手さ・絶妙さ」だと思っていたので、Tama脱退からそれが徐々に失われていったのを見てその存在の偉大さを知る。ポルノの曲目をよくよく見直してみたら、自分の好きな曲の中にTamaさん作曲のものが多く含まれていることに気が付いた。